■倉谷 滋=著
■四六判/上製 298頁
■定価=本体2,000円+税
■2017年2月18日刊行
2016年、東京に上陸し、丸の内で活動を停止した巨大不明生物、通称「ゴジラ」。従来の生物学の知見では単純に説明することのできない生態や機能、起源と発生プロセスの謎に、生物学の最新知見をもって挑む。「シン・ゴジラ」に登場する女性科学者のレポートや、1954年初代「ゴジラ」の山根恭平博士の孫による講演記録など、科学的知識と虚構が入り交じる一書。
●●●担当編集者より●●●
昨年11月に刊行した分厚い『分節幻想』の編集作業が佳境に入った頃である。理研のニュースレターで、著者の倉谷氏が、子どもの頃に怪獣ファンであることを知った。当方も同様であり、「シン・ゴジラ」に感心していたこともあって、倉谷氏に聞いてみた。「ゴジラ見ましたか?」すると返ってきた答えが「まだ5回しか見てません」だった。当然、「ゴジラの本、書いてみませんか」ということになる。
すでに「ユリイカ」誌に依頼された原稿(『ゴジラ幻論』の冒頭講演のプロトタイプ)ができていたこともあって、2か月もたたないうちに、原稿が届けられた。で、あっという間に本になった次第である。3月にはDVDも出るとのこと。映像と合わせて読んで、楽しんでいただければ幸いである。
(米澤)