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「ナレッジサイエンス、すなわち知識科学とは何であるか、何を目指すべきであるか」に関しては、さまざまな観点や要請があり、時代の変化にも柔軟に対応していく必要もあるため、統一的な答えが用意されているわけではありません。われわれは知識科学の定義として、「自然、個人、組織および社会の営みである〈知識創造〉という切り口によって、物質科学・生命科学・認知科学、情報科学、システム科学、社会学、経営学、経済学に至るまでの自然科学分野や社会科学分野の学問を再編、融合した教育研究体制を整備し、知識創造のメカニズムを探求すること」を掲げています。
知識科学が目指す目標としては、「将来の知識社会を担う問題発見・解決型人材、すなわち経営の分かるエンジニア、科学技術の分かるマネジャーのような、知識社会が必要としている人材を育てること」を掲げています。このためには複雑系、組織ダイナミクス、意思決定メカニズム、研究開発プロセスを中心にしてネットワーク、サイバースペース、バーチャルコーポレーションなどの幅広い分野が研究・教育の対象となります。さらには、研究者や技術者だけではなく、企業家・芸術家・職人等との交流も不可欠であると考えています。これらは別々の学問・領域のように見えても、実は「知識」という概念を核にした大きな統合的新分野の別々の側面なのです。(序文より)

杉山公造
北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科教授



 

 

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