■森 須磨子
■A5判/上製 200頁
■定価=本体2,500円+税
■2017年11月10日刊行
宝珠、鶴、俵…しめかざりには多彩な形がある。全国を訪ねた著者が、飾りを外した、わらの造形の美しさを系統立てて紹介。各地の作り手たちとの交流、しめかざりに込められた想いを綴る。写真多数。
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●●●担当編集者より●●●
森須磨子さんから「めでたづくし」のお裾分け
美大の卒業制作のテーマとして取り組んで以来の全国「しめかざり」探訪は、20年近くになる。森さんにとって、夏が過ぎれば「しめかざり」の季節到来。まだ見ぬ「しめかざり」のもとへ馳せ参じたい気持ちは抑えきれない。絶好の取材時期に「しめかざり」を求めて旅をかさねる森さんのことを、誰かが噂するようになった。「年末の女」などと。購入が叶えば、背負って帰宅するうちに400点にもなった。藁(わら)製なので、経年変化もやむをえない。2017年そのコレクションのうち300点近くを、母校の武蔵野美術大学民俗資料室に寄贈することになった。この大学の名誉教授であり、民俗資料室創設を提唱された民俗学者・宮本常一氏もきっと、めでたづくしの仲間入りに驚き、微笑んでいらっしゃることだろう。もうすぐお正月。
(田辺澄江)