■有村 章+有村勝子
■四六判/上製 344頁+カラー8頁
■定価=本体2,400円+税
■2017年12月22日刊行
1956年、わずか10ドルしか持ちだせずにイェール大学に留学した有村章。やがて神経ペプチド研究でシャリー博士のノーベル賞受賞に貢献し、日米の文化交流に尽力した科学者・有村博士と妻・勝子夫妻の物語。
●●●担当編集者より●●●
『アインシュタインの部屋』や『狼女物語』の翻訳でお世話になった大貫昌子さんから、有村勝子さんを紹介されたのは、2015年の6月のことでした。勝子さんのパートナーは黄体化ホルモンの分泌をひきおこす神経ペプチドLHRHの構造を解明してシャリー博士にノーベル賞をもたらした立役者、有村章博士。1960年代後半から70年代初頭にかけて、世界で最も論文が引用された日本人科学者としても注目を浴びた方です。『ノーベル賞の決闘』や『ノーベル賞ゲーム』(ともに岩波同時代ライブラリー)で活写されたA・シャリー博士とR・ギルマン博士の死闘を、当事者ながら冷静な目でみつめ、充実した暮らしをつづけた類い稀なご夫婦の物語です。(十川治江)