Facebook icon Twitter icon Forward icon
2018年10月23日号
 

10月の新刊

時代を変えたブックガイド
遊読365冊

■松岡正剛=著、荒俣宏=協力
■B6判変型・仮フランス装 224頁
■定価 本体1800円+税
■2018年10月22日刊行

雑誌『遊 読む』誌上に一挙掲載された伝説のブックガイド、37年ぶりに復活! 「読書は男のケンカだ」の33冊から「読書で一番遠いところへ行く」ための31冊まで、百字一冊でブックコスモスを駆け巡る。『千夜千冊』の原点。

●●●担当編集者より●●●

1981年に雑誌『遊』に発表され、当時大きな話題になったブックガイドの復活である。これまでに何度も単行本化が企画されたが、紹介された本のかなりのものが品切になっていることもあり、なかなか実現しなかった。しかしその選本は、80年代初頭の文化状況を色濃く反映しているのはもちろんのこと、その後の「日本」のありようを予見させるものにもなっている。また工作舎の『ブックマップ』や松岡正剛本人の「千夜千冊」のプロトタイプでもあり、あらためて刊行することに、大きな意味があると判断した。何より、一冊100字前後の切れ味のよい読書指南は、いまでも書物宇宙に分け入るための絶好な足掛かりになるはずだ。品切本の多くも、インターネットの利用で比較的容易に入手できるようになっている。一貫の鮨や一粒のチョコレートをつまむように、どこからでも気軽に読みはじめていただければ幸いである。(米澤敬)

※刊行記念ブックフェア開催。下の[ブックフェアのお知らせ]をお読みください。

 

近刊情報


ライプニッツ著作集 第I期 新装版
[4]認識論
[人間知性新論…上]
[5]認識論[人間知性新論…下]

■G・W・ライプニッツ
■下村寅太郎+山本 信+中村幸四郎+原 亨吉=監修
■谷川多佳子+福島清紀+岡部英男=訳
■[4]A5判上製 344頁+手稿8頁 定価 本体8500円+税
■[5]A5判上製 392頁+手稿8頁 定価 本体9500円+税
■2018年11月25日刊行予定(2冊同時発売)

『ライプニッツ著作集 第I期』新装復刊第2弾は『人間知性新論』。イギリス経験論の主柱、ジョン・ロックに対して、生得観念、無意識をもって反攻を開始する。[4]第1部「生得観念について」、第2部「観念について」、[5]第3部「言葉について」、第4部「認識について」。

ブックフェアのお知らせ

『遊読365冊』刊行記念
「松岡正剛 伝説の読書ガイド」フェア

---ブックファースト中野店

◆2018年10月21日よりブックファースト中野店2Fにて『遊読365冊』刊行記念「松岡正剛 伝説の読書ガイド」フェアがはじまりました。本書で紹介した本のうち、現在入手可能な書籍150点を展開します。ブックリストも配布中。フェアは11月18日まで。ぜひお出かけください。

イベントのお知らせ

神保町ブックフェスティバルに出店
---特価で限定販売

◆10月27日(土)、28日(日)は、恒例の神保町ブックフェスティバルです。東京・神保町のすずらん通りでは出版社らによるワゴンセール「本の得々市」が開かれ、工作舎も出店します。場所は例年より東京メトロ・神保町駅 A7出口寄りのココカラファイン前あたり。2日間だけの限定割引販売、掘り出し物をご用意しています。ぜひお立ち寄りください。詳しくはこちらへ。

パブ情報

四方田犬彦著『親鸞への接近』書評続々

◆10月7日付 読売新聞 苅部直氏評「絶対へのまなざし」
◆10月7日付 北日本新聞など地方紙に藤沢周氏評「緻密さに「他力」の妙味」
◆10月12日付 週刊読書人 島田裕巳氏評「42年前の思い出 「新約聖書」をモデルに 『教行信証』から『歎異抄』へ」
◆図書新聞では10月6日付と13日付で稲賀繁美氏が「ひとはいつ・いかにして親鸞に呼ばれるのか 日本信仰思想史における宿命の周期律 前・後」
力のこもった書評が相次いで掲載いただきました。おかげさまで大きな反響があります。

 

kousakusha TOPICS

◆もうじき『しめかざり』シーズン到来。今年は早くも、著者の森須磨子さんの活動が「季刊地域」(10/5発売、農文協)、旅の月刊誌「ひととき」12月号(11/20発売、wedge )などで紹介されます。森さんのしめかざり講座も各地で開催。少人数で実体験するしめかざりづくりは大人気です。11月25日の世界文化社主催カルチャー教室「セブンアカデミー」(市ヶ谷)受付中。

◆公立小松大学 山本博学長が『双頭の鷲』を推薦してくださいました。 「石川県が生んだ偉大な教育者北條時敬(ときゆき)の、誕生から臨終に至るあゆみ、生きざま、信条を丹念に綴った評伝である。…」

◆10/27より水戸芸術館現代美術ギャラリーにて「中谷芙二子 霧の抵抗」展開催。11/10(土)、11(日)に「霧の彫刻×場踊り 大気と身体のオドリ」と題して田中泯さんの場踊りも。エッセイ『僕はずっと裸だった』、写真集『海やまのあひだ』を販売します。

◆「みんなのレオ・レオーニ展」が10/6から新潟県立万代島美術館で開催中(12/16まで)。ショップでは『平行植物』も販売していただきす。

◆web連載「ライプニッツ通信II」第40回(最終回) 知は交歓するほど面白い。9月24日に紀伊國屋書店新宿本店にて開催された、第II期『ライプニッツ著作集』全3巻と第I期『ライプニッツ著作集』全10巻の新装復刊記念、酒井潔氏と山本貴光氏のトークイベントについて。

◆web連載「ルネサンス・バロックのブックガイド」第19回 折井善果著『キリシタン文学における日欧文化比較』(教文館)。気鋭の科学史家・平岡隆二さんが「「なぜ日本のキリシタンが?」と思われた読者には、まずは本書を手にとられることをお勧めしたい」と。

【編集後記】10月の新刊、松岡正剛著『遊読365冊』が書店に並び始めたところです。角川ソフィア文庫の『千夜千冊エディション』シリーズの好調な動きも相乗効果となって、本書も事前の反響が大きく、おかげさまで発売前に増刷を決めました。
画面では再現できませんが、表紙の数字「365」は銀箔です。また独特なテクスチャーのあるカバーを外すと、仮フランス装。中身も『遊』からの再録だけではなく、詳細すぎる「注記と補足」などもマニアック。ぜひお手にとってご覧ください。 (岩下)