■四方田犬彦
■四六判上製 300頁 定価 本体2500円+税
■2019年10月29日刊行
さらば帝国、植民地。されど切手は後まで残る。英国ヴィクトリア女王の肖像から始まり、国家の名刺であるとともに、人を堕落させ、広大な幻をも現出させる蠱惑的な紙片、郵便切手をめぐるエッセイ集。
●●●担当編集者より●●●
切手蒐集家の重要なアイテムのひとつに「初日カバー」がある。切手の発行日に、その切手を貼った封筒に郵便局で消印を押してもらったものだ。本書の刊行間際、読者サービスでこれをやったら面白いのではと思いついた。架空切手を発行し、それを裏見返しに貼って、特別の消印を押す。つまり「初日カバー本」をつくるのである。四方田氏も「それは面白い!」と賛同してくださり、さっそく切手制作に取り掛かった。
発行国は四方田氏の本名をもじった「ゴーキ・アイランド・リパブリック」。貨幣単位は「Yomo」。建国66周年記念切手である。四方田氏からは希望する絵柄として、世界各国の旅の写真が送られてきた。その中から豊穣神アルテミスと、リヨンで賞味したケーキをフィーチャーした架空切手2種を制作。さらにオリジナルの工作舎消印を作り、銀色で押すことにした。完成した初日カバー本が放つ魅力のほどは、工作舎HPで。このサービスを希望される方は、メールでお問い合わせを。(石原剛一郎)
*10/28 刊行記念トークイベント開催。下の[イベント報告]をお読みください。