■山下正男
■四六判/上製 240頁 定価 本体2400円+税
■2020年9月11日刊行
古代ギリシア論理学 & 哲学のエッセンスを示す図「ポルフィリオスの樹」。その図は、中世神学全盛期をへて、近代科学の誕生、記号論理学や論理実証主義の発展など、西洋思想史をつらぬいてきた。この抽象構造をめぐる。
●●●担当編集者より●●●
山下先生とのご縁は、1980年代半ばにライプニッツ著作集第I期10巻収載「中国学」の翻訳依頼のため京都大学人文研究所にうかがって以来のこと。同書の2刷をお送りしたのが2001年の6月で、その後ご連絡さしあげる機会もなく過ごしていました。2019年1月、同書の新装版をお送りして間もなく、手書き文字の原稿が送られてきました。文体は「です」「ます」調で読みやすく、冒頭は西田哲学への痛烈な批判……。一読するだけでは着地点がわからず、おおいに迷いました。ところが、編集をすすめるうちに、ふっと先生独得のヒューモアと首尾一貫した論旨を体感できるようになりました。現在89歳にして次作を執筆中とのこと。(十川治江)
*十川が、本書のための関連図書リスト「論理的思考に遊ぶ」を選書しました。ブックファースト新宿B1 Bゾーン人文 西洋哲学棚にてミニフェア開催中。