Facebook icon Twitter icon Forward icon
2021年6月4日号
 

6月の新刊 1

わたしはイモムシ

■桃山鈴子
■B5判変型/上製 148頁(カラー128頁) 定価 本体3800円+税
■2021年6月4日発売

体長わずか数センチのイモムシを虫眼鏡で覗き込むと、そこには小さな天の川のような世界が広がっていた。飼育観察しながらイモムシを描く、虫愛づる画家の作品68点を収録した、美しき細密点描イモムシ画譜! 帯文はヤマザキマリさん。


●●●担当編集者より●●●
雨や陽光を浴びて輝く緑。その緑をもりもりと食べる幼虫があちこちで見つかる季節。
イモムシを飼育しながら描く画家・桃山鈴子さんの本『わたしはイモムシ』が誕生しました。点描で丹念に描き込まれた絵は写実に徹した博物画というより、画家の愛と想像力がこめられた肖像画です。
私が桃山さんに企画を持ちかけたのは2020年早春。ちょうど国内でも新型コロナの感染が騒がれ始めた頃でした。その後、またたくまにコロナ禍は広がり、さまざまな表現活動が自粛や規制を強いられるなか、遠隔地に住む桃山さんとリモートでコツコツと共同作業を進めていきました。
「おととい散歩中にセスジスズメの幼虫に出会いました」「羽化寸前のアサギマダラのサナギを描いていて手が離せませんでした」。桃山さんからのメールには、ときどきイモムシの近況が書かれていました。目に見えないウイルスに振り回される人間世界の足元では、虫たちが当たり前のように生まれたり、脱皮したり、生きたり死んだりしている。そんなことを感じました。
美しく、不気味で、はかなく、たくましい、小さな虫けらたちの肖像画をどうぞお楽しみください。 (李 栄恵)

下にパネル展、原画展、特典取扱店のお知らせがあります。
 
 

6月の新刊 2

ホロン革命 新装版

■アーサー・ケストラー/田中三彦+吉岡佳子=訳
■四六判/上製 416頁 定価 本体2800円+税
■2021年6月3日発売

生物、社会、宇宙全体において、絶対的な[部分]や「全体]は存在しない。有機体は部分と全体の両面をもつ[ホロン]からなる多層システムである。[ホロン]の創造性を提唱したシステム論、待望の新装復刊。工作舎50周年記念出版

 
 

6月の新刊 3

最後に残るのは本

■工作舎=編
■四六判/上製 428頁(カラー8頁含) 定価 本体2500円+税
■2021年6月下旬発売予定

小松和彦、養老孟司、池澤夏樹、鶴岡真弓、松浦寿輝など総勢67人の書物をめぐるエッセイ集。工作舎の本にはさみこんだ新刊案内[土星紀]の連載をまとめました。表題は多田智満子のエッセイより。工作舎50周年記念出版

 

イベント情報



『わたしはイモムシ』パネル展と原画展

・東京・紀伊國屋書店玉川高島屋店 5月15日(土)〜6月10日(木)
パネル展開催中。購入特典(12頁のミニブック)付き書籍、ポストカード、Zine2種、工作舎の自然系関連書も展開しています。パネル展の様子はこちら。

・大阪・紀伊國屋書店梅田本店 6月1日(火)〜6月28日(月)
休業要請のため開始が遅れましたが、営業再開とともにパネル展スタート。先着10冊のみ購入特典付。

・大阪・紀伊國屋書店グランフロント大阪店 6月1日(火)〜7月11日(日)予定
営業再開とともにパネル展スタート。先着10冊のみ購入特典付。

・未来屋書店北戸田店 6月4日(金)〜
虫の本が充実し、虫好きに知られた書店。パネル展と書籍販売。桃山さんのサイン本もあります。

・青山ブックセンター本店 6月23日(水)〜7月6日(火)
『わたしはイモムシ』刊行記念 桃山鈴子原画展開催。ギャラリー・マルヒを見逃した方はぜひこちらへ。書籍は特典付きで販売。

*東京・根津 ギャラリー・マルヒ 個展(5月15日〜5月23日)は大好評のうち終了。

*購入特典は、紀伊國屋書店新宿本店、ジュンク堂書店池袋本店、六本木 蔦屋書店、下北沢・本屋B&B、京都の一乗寺恵文社、静岡・ひばりブックス、松本市・本・中川 他でも入手可能。通販なら、うみねこ博物堂

◆担当編集者・李によるnote連載「桃山鈴子 イモムシ本制作記」が好評。vol.9『わたしはイモムシ』発売記念 桃山鈴子さんにいろいろ聞きました。

 



工作舎50周年フェア 予告

工作舎50周年を記念する「ベスト50 最後に残るのは本」フェアが、各地の書店にて順次開催されます。6月スタートの書店をお知らせします。

【6月中旬スタート】
・北海道 ジュンク堂書店旭川店
・宮城  ジュンク堂書店仙台TR店
・東京  恭文堂
・東京  くまざわ書店武蔵小金井北口店
・千葉  くまざわ書店ペリエ千葉本店
・名古屋 紀伊國屋書店mozoワンダーシティ店
・山梨  ジュンク堂書店岡島甲府店
・京都  大垣書店イオンモールKYOTO店
・福岡  喜久屋書店小倉店

*7月以降の開催は改めてお知らせします。

 
 

kousakusha TOPICS

◆「松岡正剛千夜千冊エディション(KADOKAWA刊)20冊突破記念フェア」が、ブックファースト新宿店、ジュンク堂書店池袋本店などで開催中。『うたかたの国』や、「千夜千冊」に登場した工作舎の本も多数置いていただきました。

◆ブックファースト新宿店の「蔵出し本2021」もいよいよ6月11日まで。工作舎も参加中。

◆6月1日よりジュンク堂書店池袋本店7Fにて「博物図鑑・図譜フェア」開催。『ビュフォンの博物誌』『江戸博物文庫』のほか、荒俣宏さんの『武蔵野美術大学コレクション博物図譜』(朝倉書店)、理工書売り場なのに『日本の幻獣図譜』など妖怪ものも充実。ぜひお出かけください。

◆note連載「土星紀セレクション」更新中。最新は第13回 土星紀 0079(1988年12月発行)

【編集後記】
●『わたしはイモムシ』は、先号では5月の新刊とお伝えしていましたが、いろいろありまして6月4日=虫の日の発売となりました。そのため6月3日発売の『ホロン革命 新装版』と前後することに。『ホロン革命 新装版』の「編集者より」は次号でお送りします。50周年フェアのリーフレットと50周年仕様の図書目録も先ほど納品されました。こちらも次号にてお知らせします。どうぞお楽しみに。 (岩下)