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2021年9月14日号
 
 

8月の新刊

異界への旅
世界のシャーマニズムから臨死体験まで

■ヨアン・ペテル・クリアーノ/桂 芳樹=訳
■四六判/上製 364頁 定価 本体3800円+税
■2021年8月27日発売

ギルガメシュの冒険、オシリス神の死と再生、ダンテの『神曲』… 神話・伝説・宗教に見られる数多の“この世の外”の体験は、古代シャーマニズムから発する霊魂の旅だった。変性意識、多次元世界に続く、めくるめく異世界探求史。


●●●担当編集者より●●●
人間には魂と肉体があって、その魂が飛翔する世界はどのようなものか…本書では、神話、さまざまな宗教、伝説などから、魂が体験する天国や煉獄等「この世の外」の世界を探究します。それは、古代シャーマニズムから現代の体外離脱体験、多次元世界にまで及びます。
世界各地の一見異なる歴史の諸相に普遍性を見出そうとするクリアーノの姿勢は、1991年刊『ルネサンスのエロスと魔術』(工作舎)でも遺憾なく発揮されていました。
この刊行後ほどなく著者クリアーノ暗殺(享年41歳)の悲報が入り、訳者の桂芳樹先生とその学究のエネルギッシュな姿勢、才気の早すぎる喪失を惜しんだことでした。
諸々の事情により、『霊魂離脱(エクスタシス)とグノーシス』(岩波書店)が先に刊行され、『異界への旅』はずいぶん遅れてしまいました。残念なことに、桂先生は本文訳了後鬼籍に入られましたが、これら三書の訳はすべて先生の手になるもの。クリアーノという、一つの知の形の紹介にご尽力くださったことに感謝しております。(森下 知)

 
 

近刊情報

解體珍書(かいたいちんしょ)
カラダのフシギなモノガタリ

■福井栄一
■B6変型/丸フランス装 188頁 定価 本体1600円+税
■2021年10月下旬発売予定

頭のてっぺんからつま先まで、「人体」にまつわる怪談・奇譚・珍談を、古典文学から集めて現代語訳。妖しくて愉しいカラダのフシギをときあかす。
『十二支妖異譚』に続く、福井栄一古典読みもの第2弾!

 

お知らせ


『仏に逢うては仏を殺せ』若松英輔さん書評

東京人2021年10月号にて若松英輔さんが書評され、大きな反響がありました。
「一たびページを開けばどこまでも読み進められる。そう感じたが、読み終えてしまうのが惜しくて、あえて前に戻ったりもした。今年読んだ本のなかで、もっとも惹きつけられた本だった。」

吉福さんの方向を決定した書物としてフリッチョフ・カプラの『タオ自然学』についても言及し、本書とともに『タオ自然学』の書影も掲載。

また8月26日更新の、松岡正剛さん《セイゴオ「ほんほん」》でも紹介していただきました。
「吉福伸逸の日々を追いかけたもので、十川治江が編集した。たいへん懐かしく(登場する100人くらいの半分が知り合いでもあり)、また読んでいて何度も胸が詰まった(後半の69歳で死んでいく覚悟の準備が…。)」

 



工作舎50周年フェア

工作舎50周年記念の「工作舎ベスト50 最後に残るのは本」フェアが各地で好評開催中です。

【9月スタート】
東京 MARUZEN & ジュンク堂書店渋谷店  9月1日〜
京都 同志社大学生協  9月24日頃〜

【10月スタート】
東京 ブックファースト新宿店
大阪 ジュンク堂書店大阪本店

フェア開催中の書店はこちら

*紀伊國屋書店新宿本店でのフェアは9月10日までですが、僅少本のみ9月16日まで延長。 『全宇宙誌』、『遊創刊号』『遊1001相似律』セット、『二十一世紀精神』の抽選は、9月22日に行う予定です。 当選者には連絡しますので、お待ちください。

 
 

kousakusha TOPICS

『身体化された心』第5刷ができました。「オートポイエーシス」のヴァレラ自らが「最も重要な著書」と語った名著。2001年刊行のロングセラー。

◆8月15日 産経新聞書評欄にて『地球を駆ける』の著者・笹川陽平氏インタビュー掲載。

◆9月2日 新文化最終面で「50周年迎えた工作舎の歩み」を掲載していただきました。雑誌「遊」の制作集団として発足した1971年の創業時の話から、『最後に残るのは本』などの50周年記念出版物、「ベスト50」フェアについても紹介。

◆10月9日・10日に「工作舎 本のお得市in三鷹・りんてん舎」を開催予定。りんてん舎

◆担当編集者・李によるnote連載「桃山鈴子 イモムシ本制作記」「vol.13 図鑑文化を支えた生物画家。その仕事を追う書店員さんのフィールドワークに感動」

◆note連載「土星紀セレクション」更新中。最新は第19回 土星紀 0088(1990年1月発行)

【編集後記】
●8月にtwitterのフォロワーが4000人に近づきつつあることを確認。50周年の節目にキリのいい数字でメデタイと思い、抽選で1名様に本をプレゼントする企画を考えました。しかし、肝心のフォロワーは増えては減りを繰り返し、4010人超えを待ってプレゼント企画を投稿。応募条件は、@kousakusha をフォローして、#好きな工作舎の本 をつぶやいていただくというもの。
●あまり応募がないのではないのか、と危惧していましたが、写真付きの熱い投稿の数々に感動! この企画は9月1日で終了し、無事に当選者に本をお届けできました。
●気を良くして、こうした企画は折に触れて開催したいと思いました。目下考えているのはfacebook。フォロワーが986人(2021年9月13日現在)なので、1000人を超えたら開催します。 (岩下)