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2025年3月7日号
 

2月の新刊

俯瞰する知 原島博講義録シリーズ
巻3 哲学と宗教をいま一度

■原島 博
■A5判変型 284頁 定価 本体2800円+税
■2025年2月18日発売

ソクラテスからサンデルまでの西洋哲学、老荘思想に代表される中国の諸子百家、インド哲学と仏教の無の思想、そして日本思想の系譜を訪ね歩く。情報工学を専門とする著者が、古今東西の哲学と宗教を俯瞰して、次の時代を拓くヒントを探る。鷲田清一(哲学者)推薦。

●●●担当編集者より●●●
シリーズ名にある「俯瞰」という言葉には、専門性を突き詰める現代の知のあり方に対して、より学際的かつ主観的な視点を提供したいという意図があります。すなわち「専門的なジェネラリスト」の視点です。そう聞くと何やらとても高尚なことに思えてしまいますが、そうではないのだと原島氏はいいます。むしろ、それはより地表に近いカエルの目線、「蛙瞰(あかん)」であると。たとえ空を飛べなくても、できる範囲から俯瞰すれば良いという原島氏のメッセージなのです。 そんな本シリーズは、一見すると、ある分野の概論を1冊で知れる、教養書のような体裁をしています。実際、全10巻を通読すれば、古今東西の文化・思想、自然環境までを一気に見通せることでしょう。しかし、本書はただの教養書に終わりません。本書を読めば、教科書的にテーマを扱いつつも、その合間に原島氏から問題提起されていることに読者は気づくでしょう。そして、今までの学びを批判的に見つめ直す。そういった学びのありかたを考えさせられます。本書は「学び方を学び直す本」でもあるのではないでしょうか。(塩澤陸)

 
 

近刊情報

理科系の文学誌 新装版

■荒俣 宏
■A5判変型上製 444頁 定価 本体3500円+税
■2025年3月下旬発売予定

「科学こそが幻想である」。荒俣宏が、ニュートンやJ・G・バラード、P・K・ディックなどSF・幻想文学を科学の眼で読み解いた初期の傑作を、40年の時を経て待望の復刊! 文学を科学の言葉で語り、SFのまやかしと限界と不誠実さを明かしつつ、その未知の可能性を探る。

 
 

お知らせ


『奴隷たちの秘密の薬』オンライン読書会

◆2025年3月15日19:30〜、訳者の1人である鶴田想人さんがダーウィンルームで読書会を開催します。今回扱う書籍、ロンダ・シービンガー『奴隷たちの秘密の薬』では、科学とジェンダー・人種の交差、カリブ海世界を中心に繰り広げられるヨーロッパ人と”奴隷”たちの「秘密の治療薬」をめぐる駆け引きなどが描かれています。詳細は こちら。


『ソバとシジミチョウ』の宮下直氏が「千年にのみや地球会議」で講演

◆2025年3月29日(土)13:30〜 、神奈川県二宮町ラディアンホールで、基調講演「生物多様性と千年のまちづくり」が行われます。どなたでも参加できます。会場では 『ソバとシジミチョウ』の販売もありますので、ぜひ足をお運びください。


【報告】2025年2月28日〜3月6日「Making of『ホーム・スウィート・ホーム』杉本彩子の俯瞰イラストができるまで」

◆目白のブックギャラリーポポタムで杉本彩子『ホーム・スウィート・ホーム』の展示を行いました。綿密な取材をもとにした鉛筆ラフからペン入れ、コピックマーカー着色まで、細密なイラストや濃密なルポルタージュの制作プロセスに焦点を当て、本づくりの醍醐味をたっぷりと伝えました。
◆ブックギャラリーポポタムの通販ではサイン本販売中。購入はこちら

 

kousakusha TOPICS

◆杉本彩子 『ホーム・スウィート・ホーム』が3月8日、朝日新聞朝刊の読書面で紹介されます。
また、『通販生活』2025年3・4月号では「十六奇家見聞録と呼ぶべきこの図画集は、住まいを通じた人間讃歌でもある。すごい本だ」と書評くださいました。

◆イタリア文学のフリーペーパー「ダリタリア・リブリ」でプリーモ・レーヴィの 『周期律』が紹介されました。フリーペーパーは紀伊國屋書店新宿本店など主要書店で配布。詳しくは こちら。

◆2025年2月17日毎日新聞夕刊コラム「犬が西むきゃ」で 『平行植物』 に言及してくださいました。「…深夜放送でタモリさんがあまりにも面白く紹介していたので、レオ・レオーニ著『平行植物』(工作舎)を、書店に注文しに走ったこともあった…」

◆高松市の本屋ルヌガンガの中村勇亮さんが2025年2-3月号『暮しの手帖』に、四方田犬彦 『サレ・エ・ペペ 塩と胡椒』 を紹介して下さいました。「食を通じて『他者』を知ろうとする情熱があふれていて、胸が熱くなります」

◆日本薬史学会の『薬史レター』第94号16pに夏目葉子先生による 『奴隷たちの秘密の薬』 の書評が掲載されました。詳細は こちら。 「植民地下での医療を起点に、政治や経済に翻弄された植民地医療の本質と問題点を描き出し、なぜそうなったのかを教えてくれる貴重な文献調査研究の集大成である。」

◆2025年3月号『民藝』で森須磨子 『しめかざり探訪記』 が紹介されました。「森さんの手にかかれば探訪記といえども単なる調査記録にはとどまらない」

【編集後記】
●大阪の国立国際美術館のコレクション展「コレクション2 Undo, Redo わたしは解く、やり直す」を見てきました。タイガー立石氏の絵も飾られていて、独特の筆使いがとても面白かったです。ショップに『TRA』『ムーン・トラックス』も置いてあるので、気になる方はぜひ。(田波)