■荒俣 宏
■A5判変型上製 444頁 定価 本体3500円+税
■2025年3月27日発売
「科学こそが幻想である」。荒俣宏が、ニュートンやJ・G・バラード、P・K・ディックなどSF・幻想文学を科学の眼で読み解いた初期の傑作を、40年の時を経て待望の復刊! 文学を科学の言葉で語り、SFのまやかしと限界と不誠実さを明かしつつ、その未知の可能性を探る。
●●●担当編集者より●●●
荒俣宏さんのデヴュー作は『別世界通信』である。単著2作目となるのが、この『理科系の文学誌』だ。初版編集は、ともに『遊』のフィーチャー・エディターを担当した宮野尾充晴くんだった。いずれも荒俣さん二十代の著作である。なのに内容はいささかも古くなっていない。とりわけ『理科系』は、現代のアメリカやロシア、そして日本の有り様を予見しているようにも読める。荒俣さんは工作舎にデスクを置いていたことがあり、その後は平凡社を仮住いにしていた。その頃からの個人的な交流はもう40年を超え、松岡正剛さんと荒俣宏さんの二人は、我が編集師匠であり続けている。『理科系』の新装版編集にあたっては、新しい「あとがき」をお願いした。昨夏、松岡さんの訃報が飛び込んだ翌日、荒俣宏さんから「あとがき」完成のお知らせがあり、お会いして直接受け取ったそれは、松岡さんに捧げられていた。その場でカバー・デザインについてのリクエストも頂いた。まりの・るうにいさんの作品を使いたいとのこと。るうにいさんは松岡さんのパートナーである。こうして『理科系の文学誌』まるごと一冊が、松岡正剛へのオマージュになったわけである。くれぐれも荒俣宏さんには長生きをしてもらい、ますます妖怪めいた存在になってほしいと思う今日この頃である。(米澤敬)




