■工作舎=編
■A5変型上製 492頁 定価 本体3200円+税
■2025年6月24日発売
坂田金時はいつ酒呑童子を倒した? 河童の伝承はいつから言い伝えられた? いつどこで両面宿儺は倒された? どこから読んでも不思議世界へまっしぐら、2500余項目の妖怪事象を神代から幕末までまとめた怪異譚年表。400図版を収録。小松和彦解題。
●●●担当編集者より●●●
小松和彦さんと荒俣宏さんの対談集『妖怪草紙』をつくってから、もう40年以上になる。当時は妖怪についての本は、ごく少なかった。そんな中、この対談で参考にしたのが、藤澤衞彦の「妖怪年表」である。ついうっかりと、これをもっと充実させてみたいと思ってしまった。折を見て少しずつ資料を集めてはいたものの、いつになっても目処が立たない。そんな状況を打開できたのは、インターネットのおかげである。六国史などの記述もネット上で簡単に検索できるようになった。こうなってくると、今度はどこで作業を止めるかが難題になる。なんとか思い切るようにして、ひとまず上梓することにした。だからこの『本朝妖怪年代紀』は、もちろん完全版ではない。
徳川光圀の『大日本史』あたりを読んでも、ほとんど毎年のようになんらかの怪異(けい)の記述がある。その大半は、どんな怪異だったかについての記載はなく、怪異があったのでお祓いや占いをしたというようなものなのだが、調べて調べられないことはないような気もする。ならば本書をもっと完成に近づけるための努力をすればいいのだろうが、おそらく10年や20年では終わらないだろう。きっと完成する頃には、こちらが妖怪になっているに違いない。(米澤敬)



