俯瞰する知 原島博講義録シリーズ
巻5 科学技術のいまを問う
■原島 博
■A5判変型 264頁 定価 本体2900円+税
■2026年1月27日発売
戦争、エネルギー問題、生命倫理…科学技術は、どこまで人の欲求に応えてよいのだろうか。長きにわたり「科学技術」分野に身を置いてきた著者が、人の知と技の営みを改めて見直す。梶田隆章(物理学者/ノーベル賞受賞)推薦。
●●●担当編集者より●●●
X(旧Twitter)を中心に、しばしば文系/理系の対立構造が話題となる。役に立つ/立たないという軸で論じられ、多くの場合は理系優位(しかも基礎研究は蔑ろに!)とみなされる。
一方、現代社会はますます多様で複雑な問題に直面している。「困り事は科学で解決」という科学中心主義的な発想は限界を迎えつつある。そのような状況においてこそ、直ちには役に立つと評価されない思考や知のあり方が重要となるだろう。実際、科学技術社会学(STS)など文理の垣根を超えて議論されている。
本書は、各科学分野の歴史をたどりながら、科学そのものを問う科学哲学や、STSで論じられる諸問題を取り上げ、科学技術と社会の関係を多角的に考えるものである。
いまや、私たちの生活は科学技術と切り離せないにもかかわらず、それについてあらためて考える機会は少ない。例えば「工学」という言葉一つとっても、私は長らく「工業生産のための学問」として捉えていたことを白状する。大学時代、工学部はすぐ隣にあったが、なんとも無関心であったなと反省している。(塩澤陸)



